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鬼巫女

鬼vs巫女
 この辺りの村里では俺達『鬼』の襲撃を恐れ、何時からか酒や食料を収める風習が誕生した。
 野蛮なのは認めるが、俺達は盗賊でもなければ畜生でもない。
 そんな訳で、報酬として妖や他地域からの侵略者を追い払っていると、いつの間にやらこんな呼び名がついた。

 白髪の大男の鬼神。

 鬼達の頭領である俺は、どうやら山神扱いされてしまったらしい。
 意外と悪い気はしなかった俺達はその後も数百年、この地を守ってきた。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 それはある日の出来事。

 この地域で暴れまわっている鬼を退治しに来たという、退魔師の襲撃。
 数人の子分がやられ、俺が直々に相手をする事になったのだが…

「ぐっ…うぅ!」
 俺の左腕が血を撒き散らしながら吹き飛ぶ。
「親分!」
「騒ぐなお前ら!こいつは俺の獲物だ!」
 俺と退魔師を取り囲む子分どもを制止する。
「…まさかお前みたいな奴が此処までやるとはな。」
「…」
 目の前の退魔師は、巫女装束を纏う凛とした佇まいの若い女だ。
 霊力を帯びた短刀を握りしめる華奢な腕、白く見るからに柔らかそうな肌と肉好きの良い胸は女性らしくて大変そそられる。
 が、この女は見た目によらず現状では力は互角…正直に言えば少し不利な位だ。
「誰に依頼されたかは知らないが…片腕を切り落とした位で俺を倒せると思うなよ!」
「……」
 此方の言葉には乗ってくることなく、整ったその顔には獲物を確実に仕留めようとする意思しか映さない。
 その綺麗な顔めがけて残った右腕を振り上げる―

 ―と同時に、俺の身体は真ん中からまっ二つになり崩れ落ちた。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

「……」
 あっけない幕切れのせいなのか、巫女を取り囲んだまま鬼達は微動だにしない。
 最初に動いたのは巫女だった。
 一歩、二歩と重い足取りで前に進むが、どうも様子がおかしい。
「くっ…しまった…あっ……!」
 自らの肩を抱き締め悔しそうな表情で膝をつく巫女。
 鬼達はその姿に対して驚く訳でもなく、むしろ皆当たり前のように眺めている。
「あ、あぅっ!…やめ…入ってくる…な…あああ!」
 全身を激しくしく痙攣させながら、必死になってナニかに抵抗している。
 少しずつ、肉体に変化が現れた始める。
 濡羽色をした艶やかな髪が根元から色素が抜けるように白く透き通った色へと変色していく。
「ふうー!…ふう、ふう…ぅっ!…ぐ…っ…ううぅ!」
 獣のような呻き声をあげながら、ギリギリと異常な力を込めて噛みしめた歯は、獲物を噛み殺す為に犬歯の周辺が鋭く攻撃的な形に尖り伸びていく
「がっ…あ、ああアあアアアア!」
 整った顔が禍々しく歪み、獣そのものな咆哮を発する。
 メリメリと音をたてながら「先程巫女自身が真っ二つにした鬼と同じ」二対の角が頭部側面から生えてきた。
 それと同時に、子分達から歓喜の声が上がった。

 ・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・ 
 ・・・・・・・

 あれから一週間。
 あの時、女退魔師に長い間使っていた身体を壊されてしまったので、新しい身体として女自身を乗っ取ってやった。
 流石に大男の身体とは使い勝手が違いすぎて身体に馴染むまで時間が掛かってしまったが、今では立派な「俺の肉体」として馴染んでいる。
「全く、手こずらせてくれたなあの女。」
 俺の物となった退魔師の身体は、真っ黒だった髪が白髪になり、額からは2本の角が生えている。
 服装もピンと張った巫女服では無く、雑に巻いて胸がはみ出したサラシと褌。
 凛とした表情の面影も今は無く、だらしなく嫌らしい笑みを浮かべながら酒を煽っている。
 自らに厳しかったあの女が知ったらどんな顔をしただろうか。
「にしても、女の体は厄介だな。」
 サラシを雑に巻いた胸を鷲掴みしてぐにぐにと揉む。
 女の身体が初めてなのもあるが、率直な感想を言うと自分が使うにはこの巨乳は邪魔すぎる。
「まぁ、酒が美味いからいいか。」
 この身体は若い割に前の身体より酒に強い。
 片手で胸を揉みながら、柔らかい感触を肴に酒を呑む。
「ゴクッゴク…ぷはぁ!…前の身体の時よりうめえっ……んっ…あん…」
 胸を揉だだけでピリピリとした快感が全身を流れ気持ち良くなる。
「あ、…あん…いいぞ…」
 元々は自らを慰めた事すらしない、純潔を保ち続けた身体だったが、俺が身体を馴染ませている間は「酒を飲む」か「身体を慰める」しか選択肢がなかったせいで、今ではかなり敏感になっている。
「はぁ…んうっ…ぁ、ああん!」
 ふふ、女の身体も悪くないな。
「お前ら、そこにいるんだろ。」
 扉の向こうへ呼びかけると、隠れていた子分どもがゾロゾロと出てきた。
 俺の盛大な喘ぎ声を聞いて、あわよくば「おこぼれ」を貰おうと様子を見に来たのだろう。全員ばつの悪そうな顔をしている。
「そうだな、俺も女の身体でヤるのは興味がある。」
 散々開発したが、記憶の限りではこの身体はまだ未経験だ。
「誰か一人と…いや、やっぱりやめだ。」
 一瞬期待して、直ぐにガッカリした子分どもを一別しながら巨大な徳利から盃についだ酒を一気に飲み干す。
「ぷはぁー!…酒も切れたし、そろそろ本格的に新しい身体の使い方心地を試してみるか。」
 なんだかんだで俺も鬼だ。
 俺の気分次第で『お供え』をしていない村を襲撃したりしている。
「野郎ども!今から『この女』に討伐を依頼した奴の所に行くぞ!」
 肉体と魂に残った記憶を読み取ったると、どうやらこの女の雇主は近くにある村の新しい村長らしい。
 大方俺を倒してその功績で都に取り入り、周辺の村も含めたこの一帯を自分の領地にする算段だったのだろう。
 この身体、退魔師は賛同した近隣の村に協力してもらい大金で雇ったそうだ。
 まあ、結局村長の無謀な作戦のせいでこの女は身体を奪われ、俺を強くしてしまったという、向こうからしたら最悪の状況だがな。
「何時も通り食料と気に入った女は持って帰るが、今回は村長だけは殺すなよ。」
「女は分かるんですが何で村長を?」
「村長には新しい身体をくれたお礼をしてやる!」
「ま、まさか親分にそういう趣味が!」
「ちげぇ!誰があんなシジイとヤるか!」
 身体が変わっただけでそっちの趣味まで変わるわけじゃ無い。
 村長の相手は「別の奴」にやらせるつもりだ。
「いいか!一番手柄をたてた奴には俺が直接「ご褒美」をやろう!」
 胸元のサラシに手をかけて「ご褒美」を暗に示す。
「「「うおーーーー!!」」」
 その一言で子分どものやる気に火が点いた。
 まったく、単純なやつらだな。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 アジトに帰り、村から強奪した食料と酒で宴会を始める。
「野郎ども!乾杯だ!」
 合図と共に、盃に注いだ酒を一気に煽る。
「ぷはあ!」
「親分良い呑みっぷりっすね!」
 子分の一人、キヨヒコが話し掛けて来た。
「ああ、前の身体より酒が呑みやすい。」
 酒豪の俺からすれば酒に強い身体になったのはかなり嬉しい。
「キヨヒコ、お前の方の調子はどうだ?「この女」にバッサリやられてたろ。」
「親分のおかげでこの通り元気になったっすよ。」
 子分のキヨヒコはこの退魔師の襲撃で身体を失なった。
 幸い「本体」が無事だったので、先程の襲撃で手に入れた「新しい身体」に入れてやった。
「普通の女は馴染むの早いっすね。」
 今のキヨヒコの身体は「村長の孫娘」だ。

 村長への報復。
 この身体に倒された子分を大事な孫娘の身体に憑依させ村長や村人を「襲わせ」る。
 村長も最後の方ではショックのあまり髪も真っ白になって、見た目が一気に30歳程老けていた。
 生かしてはおいたが、あの状態なら再起不能だろう。
 他にも、今回拐ってきた村娘の内の何人かは、俺達と同じように身体を使わせて貰っている。

「見てのとおり酒はあまり呑めませんが使いやすい身体っす。」
 発育途中ながらも整った顔付の美少女が、着ている服がはだけているのも気にせずだらしない表情をうかべている。
 元々は器量も良くて大人しい娘だった様だが、キヨヒコに身体を乗っ取られ見る影もなくなっている。
「ジジイもなかなか上手くてビックリっすよ。この身体も幼児体型の割に結構気持ち良かったですし。」
 村長のジジイに逆○イプさせたのはやり過ぎかと思ったが、キヨヒコ本人はそれなりに満足したようだ。
 キヨヒコは楽観的なで大体の事は気にしない性格なので、ある意味俺より人生を楽しんでいる。
 しかし、女の身体でヤるのはそんなに気持ち良いのか…

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おやぶーん!「ご褒美」はどうなりましたか?」
 しばらく呑み食いしていると、少し離れた所から子分の一人が聞いてくる。
 そういえばそんな話をしていたな。
「『一番手柄を立てた奴』か。」
 正直すっかり忘れていた。ジジイを犯して廃人にしたキヨヒコ…は少し贔屓か。
 そもそも今回は全員何時もより手際良く動いてたし、手柄をどうこう関係なく無く暴れさせたからな…
 いつの間にか子分達皆が期待した目で此方を見ている。
「…よし、『ご褒美』が欲しい奴は今から勝負しろ。ジャンケンでも呑み比べでも、盛り上がるなら死人がでなけりゃ何でも良いぞ。一番になった奴には…」
 片手で見せつける様に胸を寄せあげ、谷間に出来た三角地帯に盃の酒を注ぐ。
「俺と―」
「もが!?」
 更に横で俺の胸を凝視するキヨヒコを抱き寄せて谷間の酒に顔を押し付ける。
「―キヨヒコの二人が今晩の相手をしてやろう。」
「「「「うおーーーー!!」」」」
 その一言で再び子分どものやる気に火が点いた。その中には村娘になっている奴もいるが、「俺と」ヤれるという事が楽しみなのだろう。
 こいつらは相変わらず単純だ。

 かつて無い盛り上がりを見せる無差別乱闘を肴にして酒を呑む。
 会場は殴り合いから本当にジャンケンする奴までいて混沌としている。

 一方俺は、
「ぁん…こ、こらキヨヒコ!そんなに舐めるな!」
 キヨヒコが谷間の酒を動物の様にぴちゃぴちゃと舐める。
「ひっく…おやぶんのおっぱい…ペロペロ…」
「っ…んぅ…ぁ…」
 酒に馴れていない身体のせいで完全に酔っ払ってしまった様だ。
「はぁ…ぁ…あぁ…」
 舌が肌に触れる度に快感が押し寄せてくる。無駄に舌使いが上手く、勝手に声が漏れ出てくる。
「ここがきもちいんですか?」
「ひゃ、いやっ、ああん!」
「「「「!?」」」」
 思わず短い悲鳴をあげてしまい、全員が一斉に此方を向き黙こくる。
「「「「…」」」」
「…」
「ぐへへ…ひっく…親分も可愛いっすね。」
「「うおおおおお!!!」」
 先程より一層気合いが入ったようだ。
 何をさせられるか分かった物じゃないから、キヨヒコをぶん殴ってから俺も参加する事にした。
「野郎共覚悟しろ!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「勝った…」
 足元には倒れた子分の山。
 元々の目的も忘れて全員のしてやった。
「よしキヨヒコ。俺の部屋でさっきの続きをするぞ!」
 まだ意識を失っているキヨヒコを抱えて部屋へ向かった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
「お、おやぶん…もう、ゆるして…」
 縄で拘束されたキヨヒコの懇願を無視する。
 『さっきの続き』と言う名のお仕置き。
「今お前が動いたせいで酒がこぼれた。もう一度注ぎ直すぞ。」
 キヨヒコの太ももにゆっくりと酒を注ぐ。
 ワカメ酒―キヨヒコの場合アワビかもしれない―だ。
 既に前座を済ませ身体が火照りきったキヨヒコは、太ももを伝う冷たい感触を甘い吐息を吐きながら小刻みに震え、ひたすら我慢する。
「は、はやく…して…」
 急かしてくるのを無視してわざと焦らす。
「もう一度確認するぞ。俺がその酒を呑みきるまで、お前自身は一滴もこぼすな。失敗したら最初から。成功したら縄を解いてさっきの続きだ。存分にイカせてやる。」
 今のキヨヒコは、後ろ手に両手を縛って自分でイけないようにしている。
 ついでに馴染みきってない身体で無理をしたせいで、若干孫娘の意識が混濁し始めている。
 まぁ、既に大部分をキヨヒコに取り込まれているし、普通の女に乗っ取り返される心配は無いから大丈夫だろう。
「んぅ…」
「ぴちゃ…ぴちゃ…」
 キヨヒコの股に顔を埋めて酒を舐める。
「ん…んん…ふあ!」
 太ももに舌を這わせてみるも、声をだし涙目になりながらも必死に耐えている。
「ふふ、そのまま耐えるんだぞ…」
 ちゅるちゅるぴちゃぴちゃと酒をすする。
 キヨヒコの肌に舌を這わせる度に可愛い反応を見せるので、それを肴にゆっくりと呑む。
「ぷはぁ!…合格だキヨヒコ。」
 全て呑み干すまで数回繰り返した。
 既に限界のキヨヒコは、目の焦点があっていない状態で倒れ込んでいる。
「少しやり過ぎたか…」
 そろそろイカせないとキヨヒコがヤバそうだ。
「ほらキヨヒコ。ご褒美だ!」
 今度は酒とその他の液体で湿った陰部へ舌を這わせた。
「ふああぁ!」
 キヨヒコの身体が勢い良く弓なりになる。
「れろ…れろ…ぺちょ…」
 陰部に対して執拗に刺激を与える。
「はあ…あっ…ああん!!」
 
「ああっ…いい!イク!いっちゃう!!あっ…あああーーーー!!!」

 その後もキヨヒコと夜通し絡み合った。
 日が昇った辺りで限界を迎えたキヨヒコは、白目をむいて気絶してしまった。
「やり過ぎたか…」
 結局、何時もの生け贄の女を犯す感覚でやってしまった。
「キヨヒコー生きてるかー?」
「あ…あへ…おやぶん…」
 返事したなら多分大丈夫だろう。
 他の巫女にやられた子分どもも、そろそろ新しい身体に馴染んだ頃だろう。
 今度はそっちを犯しに行くため、キヨヒコを置いて部屋を後にした。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

 後の世に、白髪の鬼女伝説として伝わる話。
 鬼がどこかへ去った後も、美しき鬼女を信仰する土着宗教として残り続ける二人の鬼は、こうして誕生したのだった…

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No title

思い足取り → 重い足取り

(・∀・)イイネ!!

Re: No title

> 思い足取り → 重い足取り
(/o\)
>
> (・∀・)イイネ!!
ありがとうございます!
プロフィール

N.D

Author:N.D
TSFで特に憑依が大好物です!あまり更新するか分かりませんが、以前書いた小説とかを載せてく予定です。


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