狐憑き0.7
待ちに待った放課後だ!
今日一日きよ兄の様子を見ていたけど、キヨの「匂い」はちゃんとするのに意識はきよ兄のままだ。
きよ兄の意識を眠らせるのに失敗して逆にキヨが眠ってしまったのだろう。
わかばちゃんを完全に乗っ取る為にアイツには一働きして貰わないといけないから、無理矢理にでも起こす必要がある。
「というわけで、協力してね♪」
放課後の空き教室で夕日に照らされ抱き合う二つの人影。
片方はわかばちゃんの友人の一人の双葉ちゃん。
もう片方は、頭のは狐の耳、お尻からはモフモフした尻尾が生え、艶のある髪が黄金色に変化した僕。
「は、離してわかば!」
双葉ちゃんの柔らかくて暖かい身体をきつく抱き締め、石鹸と仄かに汗の匂いの混ざった女の子の香りを堪能する。
「くんかくんか、双葉ちゃんは良い匂いがするね~」
わかばちゃんの友達には可愛い子が多い。
特にこの子、双葉ちゃんは僕の好みにストライクな見た目と性格だ。
「どうしちゃったのわかば!?その格好もまるで…ひゃう!」
双葉ちゃんはなによりお尻の触り心地が最高だ。
この小振りな所がわかばちゃんの小さな手でも掴み易くて良い。
「ふふ、わかばちゃんに似合うでしょ?この耳と尻尾♪」
今朝に比べて結構この身体に馴染んで来たみたいで、お尻を掴んでムニュムニュと揉んだり撫で回したりしても「わかばちゃんからの抵抗」が少ない。
「僕達に乗っ取られちゃった人の事を狐憑きって言うんだよ」
昨夜わかばちゃんの身体に侵入した僕は、彼女の魂にまで潜り込み身体ごと同化・融合、今も少しずつ吸収して一つになっている途中だ。
今はまだ彼女の意識が残ってるから強く拒絶する様な行動を取ると抵抗されてしまうけど、この調子ならわかばちゃんの意識が僕に取り込まれるのも時間の問題だ。
「ひっ!だ、だれか…!」
余程僕の事が怖いのかさっきから必死に抵抗しているけど、化け狐の不思議パワーで抱き付いているから振り払う事は不可能だ。
「あ、大声出しても意味ないよ。それに、双葉ちゃんを取って食おうなんて思ってないから大丈夫」
いや、ある意味では食べちゃうのかな?
お尻を触っていた手を離して手のひらに妖気を集めて真っ赤な狐火を作り出し、気付かれる前にソレを双葉ちゃんの背中に押し当てる。
「ひゃぅ!」
狐火が身体の中に入った瞬間、小さく悲鳴を上げる双葉ちゃん。
「おやすみ双葉ちゃん。大丈夫、僕の言いなりになるだけだから♪」
「や…ぁ……」
構わず背中から一気に押し込むと、意識を失って床に倒れた。
「ふふ、洗脳成功♪これで三人目♥」
教師も入れたら四人だけど、二十代のババアは子供に出来ない事をやらせる為に洗脳したからノーカンだ。
「ふふ、可愛いなぁ…」
双葉ちゃんはショートヘアで活動的な見た目の美少女のわかばちゃんと違い、ロングの黒髪の似合うお姉さんタイプの美少女だ。
このまま寝ている所をイタズラしたいけど、わかばちゃんの抵抗が強くなってきたからやめておこう。
「よっぽどこの子が大切なんだね」
・・・・・
「起きて双葉ちゃん」
「ん…わかば…?」
五分ほどしてから、術が効いたか確認する為に軽く揺さぶって双葉ちゃんを起こす。
「お手」
「…はい。」
突然の命令と共に差し出した僕の手へ、抵抗もなく犬の様に手を重ねる双葉ちゃん。
洗脳具合を確かめる為に、今度はもう少し羞恥心がありそうな命令をしてみよう。
「パンツちょうだい♪」
「…はい。」
さっきまで怖がって抵抗していたのが嘘の様に、虚ろな目のまま淡々とパンツを脱ぎ出す双葉ちゃん。
「おお♥成功だ!!」
ちょっとキツめの洗脳をしてる影響で感情が押さえ気味になってしまったけど、これはこれで興奮するから別に良いか。
「はいわかば。私のパンツ。」
「わーい!ありがとう双葉ちゃん!」
ほかほかの脱ぎたてパンツをポケットにしまい込む。
頭に被ったりしてみたかったけど、僕の身体の中でわかばちゃんが必死に投げ捨てようとしてきたので諦めた。
「早速だけど僕を気持ちよくしてくれないかな?」
「分かりました。」
「僕の中で「わかばちゃん」が抵抗すると思うけど、「僕」が良いって言うまでやめちゃ駄目だよ」
双葉ちゃんが無言で頷いて僕の背後に回り、そっと肩に手を置いてきた。
念願だったロリっ娘と百合展開に興奮して呼吸が荒くなる。
「…いや、揉むのは肩じゃなくて胸の方…ん、くぅん…」
エッチな事を期待していたのに、小さな手で僕の肩を優しく揉んでくれる双葉ちゃん。
でも結構上手で確かに気持ちいい。
「ん…肩以外に…み、ミミの辺りも…ふあぁ…!」
大切なことを忘れていた。
今の双葉ちゃんは僕の言いなりになっているだけで、本人の知識や身体能力を越えた行動が出来る訳ではない。
つまり、彼女のような純粋無垢なロリっ娘にえっちな事をさせるには、しっかり教育してあげないといけないのだ。
「クゥン♪」
「よしよし」
まあ期待していた事は出来なかったけど、今回は双葉ちゃんが撫で上手だと判明したでけで十分だ。
暫く双葉ちゃんのナデナデを堪能し後、本格的に日が暮れる前に切り上げて帰る事にした。
「明日までにこれを読んできてね」
帰る準備をしている途中に、鞄から何冊かの本を取り出して双葉ちゃんに手渡す。
「…コミック…L…○?」
「僕の聖典だよ!あ、此方は百合系ね」
山にある「エロ本置き場」でこの本を見つけて以降、小さな女の子の素晴らしさに目覚めた僕。
あの起伏の少ない身体を撫で回したい!
プニプニで柔らかそうな素肌を舐めたい!
いつまでも甘い匂いを堪能していたい!…そんな事を考えていた時に僕とキヨは修業で山を下りることになったのだ。
つまり、僕が子供に取り憑いた最大の理由は「ロリコンだから」だ。
自分が女の子になれば、自家発電やクラスメートとの過激なスキンシップ、生着替えのタダ見もやり放題!
そんな下心全開でこの身体を選んだのである。
「絶対に誰にも見つかっちゃダメだよ」
内容が内容なだけに大問題になってしまう。
「分かりました」
僕の施した洗脳が無かったら投げ捨てて絶交されたであろうエロ本を、大切そうにカバンにしまう双葉ちゃん。
「そうだ!その本を片付けたらキスしてから帰ろう♪」
「はい、分かりました」
従順な双葉ちゃんは快く引き受けてくれた。
やっぱり持つべきものは可愛い友達だ!
「…」
頬を紅く染めた双葉ちゃんの顔がゆっくりと近付いてくる。
「きゃっ…んぐ!?」
焦れったいので双葉ちゃんの腰に手を回して身体を引き寄せる。
女の子の柔らかい唇同士が触れあった。
「んぅ…っ?!」
「ちゅ…ちゅぷ…ん、ふあ…」
強引に口内へ舌を入れてかき回す。
始めは驚いて反射的に抵抗しようとするも、直ぐに状況が分かったのか舌を絡ませてきた。
「ちゅ…はぁ、ん…ちゅむ…くちゅ…」
拙い動きでお互いの舌が絡み合い、湿った音が二人きりの教室に響く。
「ぷはぁ…ごちそうさま双葉ちゃん♪」
引き離された舌から唾液が糸を引く。
「はぁ…はぁ…」
「ごめんね、ちょっとだけ「精気」を貰っちゃった」
息を切らして床にへたりこむ双葉ちゃん。
全力疾走した程度の疲れはあるだろうけど、明日には元気になってる筈だ。
「はぁ…はぁ…わかば、泣いてる?」
唐突に双葉ちゃんが呟いた。
「え?あれ、本当だ」
いつの間にか「わかばちゃん」が涙を流していた。
「ファーストキスだったからかな?」
それと、大切な友人を自分の手で汚してしまったのも原因だろう。
さっきから双葉ちゃんを洗脳した事に対するわかばちゃんの怒りや嫌悪感、恐怖が伝わってくる。
彼女にとっては必死の抵抗かもしれないけれど、妖狐である僕には心地いい感情だ。
「やっぱりもう少しだけ遊ぼうか♪いいでしょ双葉ちゃん?」
「はい。」
どんなに抵抗してもどうせわかばちゃんの意識は僕の一部になるのだから、消えちゃう前の今のうちに僕もこの気持ちをしっかり味わっておこうかな。